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ちのぴぃの雑記録

ちのぴぃの雑記録

きなんしょ いばらきサ

 ということで、予告どおり今日から3回に分け「きな
んしょ いばらきサ~茨城弁スペシャル」と題しお届け
していきたいと思います。

 前編である今日(13日)は、「茨城弁講座【実践編
:第18回】」、明日(14日)は、6日に行なわれた
「正調茨城弁大会」での地元水戸市出身の落語家三遊亭
真楽師匠のトークショーのところを中心に、最終日(15
日)は茨城弁スピーチ大会のシーンを中心に構成してい
きたいと思います。

 茨城弁に対して少しでも「親しみ」を持ってもらえれば
幸いです。

 まず、冒頭の「きなんしょ いばらきサ」っていうのは
前回の茨城弁講座(実践編)の中でもお送りしたように
「どうぞ茨城に来て下さい」という敬語表現です。

「サ」というのは方向を示す助詞です。

 ちなみに中世の時代には、「京へ筑紫に坂東さ」と
いう諺がありました。

 同じ助詞でも、京都では「へ」という言葉を使い、
九州だと「に」、関東では「さ」という言葉を使います。
それが、現在でも茨城に残っているものです。

 テレビなどの影響で「標準語」が主流であり、「方
言」はだんだん影が薄くなってきているのは確かですが、
やはりその地域の「歴史」を知る上で重要であり、そして
「方言」の持つ「暖かさ」を感じることができます。

 さて、前置きはここまでとして、「茨城弁」の世界に
入っていきたいと思います。

 まずはこのコーナーから。

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 茨城弁講座【実践編:第18回】

 今回は、私も実は知らなかった言葉についてお送り
したいと思います。

 先日の「うい~くり~ひめっちにゅーすだっぺ」の
時に出て来た言葉なのですが、「お腹いっぱい」「充
分に」といった意味で「ほげほげ」という言葉がある
のだそうです。

「正調 茨城弁大会」の中で出て来た言葉で、私は最初
意味が分かりませんでした。

 しかし、最後の解説のところでようやっと意味が分か
りました。

 普段使っている「言葉」以外にも、まだまだあるんだ
な、ということを実感しました。

 それでは最後に使用例です。

茨:めし、ほげほげ食ってけ。
標:御飯を腹一杯食べていってください。

 ということで、本日はここまでです。

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 で、ここからは「正調 茨城弁大会」の模様について
お送りしていきたいと思います。

 4月6日午後12:00から水戸市の茨城県立図書館
で行なわれました。

 数年前までは狭い場所だったのですが、茨城県庁が郊
外に移転した関係で、旧県会議事堂のあったところが
そのまま県立図書館になったようです。

 視聴覚ルームで行なわれたのですが、以前茨城県議会
が行なわれていた場所のため、何か議会の傍聴をしてい
るのかと思うような雰囲気でした。

 ステージには、座布団と縁台があり、どうやら茶店の
ような雰囲気になっています。

 司会は茨城放送阿部重典アナウンサーでした。
 どうやら、この「正調 茨城弁大会」というのは今回
で第2回目とのこと。
 去年はつくば市の国際会議場で行なわれたそうです。

 そして、今年は「ふれあい祭り」の一環で水戸で行な
われることになったそうです。

 せっかくで申し訳ありませんが、本日はここまでにし
たいと思います。
 続きはまた明日の日記でお話します…。

 きなんしょいばらきサ~茨城弁スペシャル(中編)
ということでお届けしている訳ですが、第一部は落語
&トークのコーナーということで、やはり「落語」と
言えば何と言っても「江戸」の言葉が登場します。

 「茨城弁」との意外な共通点(!?)を含め、地元水戸
市出身の落語家三遊亭真楽師匠の「落語と茨城弁」にま
つわる爆笑トークがありました。

 三遊亭真楽師匠は「笑点」でおなじみの三遊亭円楽
師匠のお弟子さんで、やはり「笑点」に出てくる三遊
亭楽太郎師匠は兄弟子にあたるそうです。

 ちなみに、つい最近までは「笑点」にも出ていた…。
とおっしゃっていました。
(ちなみに座布団運びの山田隆夫さんのお手伝いをし
 ていた、とのこと)

 いくつか小咄を披露してくださったのですが、やはり、
江戸言葉である「落語」をそのまま茨城弁に直してやる
というのはかなり難しいそうです。

「江戸言葉」というのはいわゆる「テンポ」が良い、い
わゆる歯切れの良い話し方をしますが、「茨城弁」って
いうのはどちらかと言えば「ズーズ-弁」と言われるよ
うに、どちらかと言えば平板な話し方でなかなか「落語」
のリズムとは合わないそうです。

 しかし、普段の生活では案外「江戸っ子」が使っている
言葉っていうのは「茨城弁」に近いものがあるのではない
だろうか…、という話をしていました。

 典型的な「江戸っ子」の三遊亭円楽師匠の話し方でも、
例えば「まっすぐ」が「まっつぐ」になってしまったり、
「ゆうべ」が「ゆんべ」になっていたりと茨城弁に通じる
言葉使いが出て来ることがあるのだそうです。

 そういう話を聞いていると、「茨城弁」っていうのは
東北地方と関東地方の両方の言葉が混ざっているのかな
…っていうことを感じます。

 ということで、この続きはまた明日(15日)にお届け
したいと思います。

 毎週月曜日は「納豆のお話」のコーナーですが、
管理人の勝手な都合により、明日に変更させていた
だきます。ご了承下さいませ。

 それでは「茨城弁スペシャル」最終回をお届けして
いきたいと思います。

 さて話は前後してしまいますが、第一部の「落語と
トーク」のコーナーの前に、今回の主催者である「大好
き いばらき 県民会議」の理事の方が挨拶をしました。

 その中で「茨城弁というのは語気が強く、けんかを売
っているように聞こえる…」という話がありました。

 確かに言われてみればそう聞こえるかもしれません。
 茨城弁同士の会話だとそう感じる人もいらっしゃる
んでしょうね…。

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 第二部は「茨城弁で交通安全」ということで、潮来市
交通安全母の会連合会の方々の創作劇が行なわれました。

 丁度「春の交通安全週間」の時期であり、そして茨城
県の交通事故死亡者数全国第6位というあまり良くない
記録があるので少しでも減るように…という「願い」が
込められていました。

 内容は「夜道を歩くのにはどうすれば良いのか」という
テーマで、茨城弁がふんだんに飛び出す楽しい劇でした。

 いよいよ、第三部「茨城弁スピーチ大会」に入ってき
ました。
 5組の出場者が茨城弁を駆使して様々な話をしていま
した。
 しかも、「茨城方言語彙集」という著書を出している
方言の研究家である茨城大学川嶋助教授という方が解説
をする、という本格的なものでした。

 まず最初は今年の春から中学生になるという女の子
2人組でした。
 小学校時代の楽しかった思い出を茨城弁で話してい
ました。

 2番目の人は漁師の方で、同じ茨城弁とは思えない
くらいの「荒い言葉」でした。
「浜言葉」とも呼ばれ、茨城弁の中でも特に荒っぽい
言葉を使っているようです。

 3番目に出て来た人はネパール出身の方で、茨城県
に住む女性と結婚して今は奥様の実家の手伝いをして
いるとのことでした。

 茨城弁はさすがに日本語学校では出て来ないので、
最初は何言ってるか全く分からなかったのが、今では
だいぶ慣れて来た…という話をしていました。

 中でも圧巻だったのが4番目に出て来た女性の方で
した。
 ご自身では「シャイ」だ…、と言っていたのが、いざ
始まってみるともう次から次へと出てくるわ出てくるわ
…、お孫さんの話が中心だったのですが、もう茨城弁の
大洪水っていう感じでした。

 しかも、川嶋助教授が解説不能になるくらいの内容で
「これぞ、ネイティブの茨城弁」だと思いました。

 早口で抑揚の無い話し方っていうんですかね…。

 会場も爆笑の渦となっていました。

 そのお陰で最後に出て来た大学生の人がちょっと可哀
想でした。
 やはり、若い世代だと標準語と使い分けをしているの
で自然な感じで話する、っていうよりは「言葉を選んで
しゃべる…」っていう感じになってしまいます。

 そして、最後に茨城弁クイズがあって2時間半があっと
言う間に過ぎ去っていました。

 方言というのは「人の心」や「気持ち」がストレート
に伝わる「表現力」を持っているのだと痛感しました。

 さて、3日に渡ってお送りした「茨城弁スペシャル」
いかがでしたでしょうか。

 今回のイベントに参加して、改めて「方言」の持つ
「暖かさ」を感じることができました。

 ということでおしめえにすっぺ。


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